狼たちの午後/計画通りにいかなすぎの銀行強盗(実話)

6.dog day afternoon, 狼たちの午後

これも先日の薔薇の名前と一緒に図書館で借りてきた作品。
有名な作品だしアル・パチーノだし、一度は見ておかなきゃと思って。

人生だけじゃなく強盗だって予定通りなんていかないっていう、リアルな銀行強盗映画。
そーよ現実はオーシャンズ11みたいにはいかないのよ。

アル・パチーノが強盗の主犯格って事以外、色々語ると全部ネタバレになっちゃうのでここでストップ。


Dog Day Afternoon/1975年/125分/アメリカ/監督: シドニー・ルメット
予告編:狼たちの午後 ※英語版のみ

計画通りにいかなすぎてちょっと笑える

6.dog day afternoon02, 狼たちの午後
ってかこれ、軽くコメディだった。

銀行入った途端、犯人1人怖気づいて逃げ出しちゃったよ?

盗もうという金庫に1100ドル(約10万)しかないんだけど??

強盗理由がゲイの妻(男)の性転換手術費用って、マジですか???

途中から人質達は踊ったり銃で遊んだりしてるからね。自由すぎるだろ。
人質だっていう自覚がないっていうか、犯人の頼りなさに気を許しちゃってる感じ。

ソニー(アル・パチーノ)は至って真剣。もう1人の犯人サルもね。カッコよくは決まらないけど、彼がいなかったらとっくに警察に殺されてたはず。サル全く役に立たないし。

6.dog day afternoon03, 狼たちの午後

余談だけど、ゴッド・ファーザーの兄弟再共演ですね。サル(フレド)とソニー(マイケル)。正直これに一番意識を持っていかれた。

一番びっくりしたのはやっぱ妻

6.dog day afternoon04, 狼たちの午後
立てこもってるソニーを説得しようと警察が奥さん連れてくるのよね。
別シーンで子供2人を抱えた女性が写ったからてっきり奥さんだと思ったのに、
実際に現場に連れてこられたのは、どうみてもオネエ(↑写真参照)。

最初警察の戦略かと思ったら、実は子連れの人は元妻で現妻はオネエさん。
警察に盗聴された電話で、オネエさんとソニーの会話内容を聞いてもまだ信じられず。
ソニーが遺書を残すときの発言で、ようやくこの人が本当の妻なんだってわかった。

ほぇ~。アル・パチーノがゲイ役かぁ・・・(ゴッド・ファーザーのイメージが強すぎて想像できん)

仲間見捨てなくたって

結局警察に飛行機を要求して海外へ逃亡する計画だったんだけど、
空港に付いた途端サルがFBIに撃たれてソニーは捕まってしまう。

これは最後、ソニーが仲間(サル)を売ったっていう解釈でいいんだよね?

FBIとの交渉でそんな内容を匂わせていて、ソニーは表向きは激しく否定したけど、幾度となく両者(FBIとソニー)の間で合図を送りあってたよね。

だとしたら、ソニーは案を受け入れた時点で計画をあきらめていたのか、それとも単に刑を軽くしたかったのか・・・。

でも何も仲間を殺さなくたって。いや、そんなずるい人間性こそリアルなのか?

日本では絶対あり得ないこと

6.dog day afternoon05, 狼たちの午後
アメリカってすごいなぁ~って思ったシーン。

警察との交渉に丸腰で外に出たソニーが、大勢の警官に向かって”アティカ!アティカ!”って何度も叫ぶんだよね。そしたら周りにいた一般市民たちが、もう興奮度MAXで拍手喝采。民衆を味方につけた犯人に、警察のほうが手が出せない。

いったい”アティカ”って何だろう?と調べてみました。アッティカ刑務所暴動【Wikipediaより】なるほど。刑務所の待遇改善を要求した囚人側と看守側で衝突があり、それを交渉ではなく武力で抑圧したことが問題となった。

ソニーはこの例を持ち出して、交渉相手に武力行使するなと訴えたわけなのね。それで周りの民衆があんなに興奮したのか~とやっと納得。そしてここがアメリカのすごい所だなって。

日本じゃ警察を目の前にして犯人の味方するなんて絶対できない。

控えめで人前で感情を出すことに”品がない”って感じる日本人は、慎ましいけどおかしいことをおかしいと主張できないデメリットがあるよね。その点感情をさらけ出して主張する欧米人は羨ましいと思ったりするのでした。

※原題の”Dog Day”は真夏の意味。どーりで出演者汗タラタラなわけだわ。夏の星座(オオイヌ座)に関係があるんだって。一つ勉強になりました。

それでは、狼たちの午後でした~

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